スタート時の気温25℃。少し雲は、あるものの東京明治神宮外苑の上空は青空が広がっている。
MGC男子は、31名のエントリー。一色選手がDNSとなりスタートラインに立ったのは日本長距離界の超エリートランナー30名。午前8時50分、神宮外苑をスタート!!

選手は、一段となって走り出す。一年後の東京五輪代表をかけた戦いが始まった。
予想通り少しスローな展開となるが、5㎞過ぎまではコースは、下り貴重。スローペースと言えど1㎞を3分ちょうどで通過。

集団は、ひと塊となってはいるが中央には、大迫。すぐ後方に服部と井上。設楽と佐藤は、いつものトラックレースと同じように集団の後方に位置する。全体の流れを見るかのように。。。慎重にレースを進める。

最初の5㎞の通過は、14分55秒。まだ遅れる選手は、誰もいない。。。
春先から好調をキープする設楽選手の走りは、力みも無く軽やかなピッチでスピードを自在に操る術を知っているかのようだ。

同じくトラックレースでそのスピードを磨いた佐藤選手もまた他の選手とのスピードの差は歴然だ。集団は、少し牽制しあいスピードダウン。。。10㎞30分20秒。

このペースに業を煮やした設楽が後方からするすると前方へ。給水地点を利用しペースアップ!集団は、一気に縦長に。。記者会見の宣言通りにレースを引っ張り始める。

設楽の後方に大迫、井上、服部、佐藤と有力ランナーが続く。。山の神、今井、神野は、慌てず後方へと下がる。藤本、宮脇のトヨタ勢は、服部を囲むように宮脇が少し前に出てアシスト。マツダの山本、富士通の中村は、ずっと同じ位置をキープ。虎視眈々とレースを進める。

設楽は、スピードを緩めることなく徐々に集団を引き離し始める。もちろん大迫だけは余裕で設楽のすぐ横に並ぶ。。。すぐ後方には、トヨタ勢が追走。井上、佐藤、山本、中村もその後ろに付く。

先頭を走る二人は、自転車レースの逃げ集団の如く一気ハイペースへと持ち込み集団を早々に分解するつもりだろう。。。たまらずタイムの遅い選手は、徐々に集団から引き離される。。。

今日のレース、MGCで2位まで入れば自動的に代表内定となる。設楽、大迫の二人とも確実に2位以内に入る自信があるのだろう。トラックレースの予選2着取りと同じ感覚かもしれない。

ペースは、5㎞14分40秒に上がり中間点では、設楽、大迫を先頭に1時間03分20秒。
続いて20秒遅れでトヨタ勢、設楽、大迫に付くと予想していた井上は、余裕があるのかないのか?自嘲してるような走りは、レース後半勝負と見て取れる。

レース中盤、気温は徐々に上がり、30℃近く。30㎞過ぎ、先頭の二人は、あきらかにペースダウン。。。秋になってもこの暑さは、他の選手も同様に苦しめる。。。
しかし、徐々に先頭と後続との差が詰まり始めた!?

トヨタ勢は、服部を除き徐々に脱落、佐藤、山本、中村の姿も小さくなる。。。そんな中、井上とともに後方から今井、神野の姿が。。35㎞過ぎ勝負の坂に新旧山の神が箱根のような大逆転に挑む!そして、ベテラン中本がマイペースを貫き順位を上げている!

35㎞地点、設楽、大迫に続き服部、井上。。。後方から今井、神野、そして中本。。。遂に役者が揃った!!

ゴールまで残り7㎞。。。ここからが本当の戦いが始まる!!
さあ勝つのは、いったい誰だ!?

(この物語は、フィクションです。。。あくまでも個人的希望が、入ってますのでお間違えないように…)

MGCに出場する選手の皆さん、ご健闘をお祈りいたします!!

※女子は、鈴木選手が勝負強さを発揮するかと。。。個人的には、天満屋の小原選手と前田選手に頑張って欲しいです(^。^)